「ホリスティック養生」カテゴリーアーカイブ

 ふと、呼吸を深くしたくなるとき。
 季節のうつろいが、こころにも届いてくるとき。

 この「ホリスティック養生」は、
 自然や月のめぐりとつながるように、
 からだとこころの調和を そっと取り戻すための
 静かな小さなお便りのように作りました。

 治療に通っていなくても、
 ふだん忙しくしていても、
 ただ読んでいただくだけで、
 少しやさしくなれる時間となりますように。

 夜、ふと見上げた月。
 朝、芽吹いたハーブ。
 季節とともにある からだの感覚──
 その気づきが、あなたの内なる力となりますように。

 どの文章からでも、お好きなときに、
 そっと、お読みくださいね。

『調身(ちょうしん)・調息(ちょうそく)・調心(ちょうしん)』

ダウンロード調身とは身を調える(ととのえる)こと、調息とは呼吸を調えること、調心とは心(精神)を調えること。禅の3つの基本です。

からだ、いき、こころは、密接にかかわっています。心が乱れれば呼吸が乱れる、姿勢が乱れる。他も同じ。 逆に、調えようとしたら、この中の1つから手掛ければよいのです。

 

こころはなかなか統制できません。ついつい、考えてもしょうがないことを考えぐるぐる。。そして体に変調が。

 

そんなときに、まず息から、調えてみましょう。 何かボディーワークをやっている方なら、身体から、もありですが、 多くの場合、息が一番簡単です。

心が乱れた時、身体が乱れた時(疲れた、しんどい、姿勢が保てない、どこか痛いつらいなど・・) おなかの底から深呼吸してみてください。

最初は、なかなか深く息ができないかかもしれません。でも、今よりもほんの少しだけ長く、ほんの少しだけ深く。 気持ちよさを感じられたらOK。 治療でサポートできますし、そのときの、そのかたにあった呼吸法もお教えしています。

 

『調身(ちょうしん)・調息(ちょうそく)・調心(ちょうしん)』

簡単調息法。

調息への下準備。

 

処暑の養生。うるおいバランスで免疫アップ。

CKY1gZdUMAENQnI処暑(しょしょ)になりました。

昼間は蒸し暑さが残りつつも、ときおり ふっと 吹く風に、空に 感じる秋。

『暦便覧』では「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」とあります。

 

秋は、東洋医学的に、うるおいバランス対策と免疫アップ が、キモ。
今 整えておくことでこれからの未来が変わります。
たとえば。

乾燥VSうるおいバランス。

ちなみに、うるおいとは。
ただ水を足せばいいわけではなく、自分にちょうどいい水の足し方がありますし、
「ねばねばどろどろ」の排除も、同時に必要。
下半身がむくんだり重かったりや、原因不明でやっかいで長引く●●の症状、・・・は、後者が絡んでいることも。
さて、潤いバランスがくるうと、粘膜や皮膚が、外邪にやられやすくなります。
外邪…とは、ウイルスとか感染源と置き換えると 現代人には分かりやすいかも。
ざっくりいって、
兆候は、腸、呼吸器、肌の不調。対策は、腸活、適切な保湿、循環アップなど。

咳が出る、便秘しやすい、便がコロコロと固い。など症状が出たら、しっかり体をなかから潤さないと、風邪をひいたり、腸の具合がさらに悪くなったりします。

さらには酷いときは咳込んで血が混ざったり、肺炎、腸も痔になったり炎症が起きたりにもつながります。

まずは、外出したら手や顔を洗って保湿。 お風呂から上がったら全身保湿。 朝起きたら乾布摩擦で肌を鍛える。うがい励行。

秋は、免疫能力を上げる大事な時期。 呼吸器系が弱い患者さん、皮膚トラブルのある患者さんも、体質改善することで日常生活が楽になります。

とも治療室では、直接、「免疫系統」のパワーアップのお手伝いをしています。

養生はお一人お一人違って当たり前、養生法は人生そのもの。
お一人お一人に寄り添って、「自分で自分を癒す」をお手伝いしています。

頭で考えない、「感じる」 心も体も しんから 喜ぶ 楽で楽しい養生法を、ともに見つけていきましょう

 

 

簡単調息法。

image (2)『調身・調息・調心』は、いわば1つやれば残り2つが整う 一石三鳥の極意。

お休みの日に、試してみてください。

簡単調息法。寝る前に、1分! 調息して、ピカピカお肌になりましょう

調息の、初心者むけ方法です。息を整えることで、身体に酸素がまわり、疲れがいやされます。

深い息をすることで、腸が刺激され、デトックス!

翌朝すっきり、エネルギーチャージとデトックスで、お肌がピカピカに・・・。

 

★簡単調息★

  1. 楽な姿勢で横たわる。
  2. 左右の親指どおし、人差し指どおしをくっつけ、おなかの上に両手を置く。△を作るような感じ。肘にお布団等を挟むと安定します。
  3. 息をゆっくりすいます・・・・指が離れるのを感じて・・・・
  4. 息をゆっくり吐きます・・・・指が近づくのを感じて・・・息が深くなるにつれ、指は離れていきます。くっつけるのは最初だけ。
  5. らくに、きもちよく、できるだけゆっくり・・・・最初は数回。

慣れてきたらゆっくり繰り返します。そのまま寝てしまってかまいませんし、気持ち良ければどれだけ長くやっても問題ありません。

 

『調身(ちょうしん)・調息(ちょうそく)・調心(ちょうしん)』

簡単調息法。

調息への下準備。

立秋(りっしゅう)の養生

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立秋(りっしゅう)になりました。

初めて秋の気配が現れてくる頃とされ 『暦便覧』では「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」とあります。

まだまだ残暑が残りますが 空や風に秋の気配が混じってきます。

秋の養生を、2000年前の医古典「素問 四気調神大論」からいくつか。

・秋は、鶏のように早寝早起きしてしっかり活動する。

・涼しくなっても、衣服は軽くしすぎないで、さむさに徐々に順応させていく。この部分「気温変動・気候変動には徐々に対応する」と解釈するべきかと。たとえば、暑い日、気持ちよくかんじるままに、強めのクーラーや扇風機にあたると非常に消耗します。

・心配や悲しみ、感傷など、だんだん気分が落ちやすくなるが、つとめて「平らか」にしておくこと。

 

現代にも通じることばかりです。 日照時間が減ると、自然に、気分が落ちるタイプの方がいます。

早めに気づいてお手当てしましょう。今のうちに しっかり立て直すことで、気分も上がります。とも治療室では、ホリスティックトリートメントで 季節に応じた バランス調整をお手伝いしています。

この汗、ホットフラッシュ?! 東洋医学で汗をみる。

あまりの猛暑に「生まれて初めてこんなに汗かいた!」「とうとう更年期?!」

…「汗」について、東洋医学では 様々な観点から考え、ホルモン変動だけでない様々な要因原因を探っていきます。

ざっくりいって、さらっとしていて、かいて気持ちの良い汗ならOk。

べたついて不快な汗 あまりにも大量でかいたあとどっと疲れる汗、匂いの強いもの、皮膚が荒れてしまう汗は、対応・治療が必要な状態かも…。

汗は、東洋医学ではとってもだいじ。

中国明代末期の名医、張景岳は、問診の重要な基礎を『十問歌』という形にして後世に残しました。

「一に寒熱、二に発汗…」とはじまります。

汗は熱(高熱、低体温、冷えエトセトラ)に次いで、二番目に重要なファクターなのです。

暑ければかく汗ですが、東洋医学(中国医学)で 「症状」と とらえるものもいくつかあります。

一般に  よくみられる、「不足による汗」を 紹介しますね。

自汗(じかん):日中の発汗。動くと悪化するのが特徴。冷えや心身疲労がある方に多いです。エネルギー不足による汗です。じわーだらだらととまらない感じです。実際体は疲れているのですが、あまりに長期間にわたって疲労がたまると「疲れている」ことすらわからなくなってしまいます。じわーだらだらと、汗をかいて なんかずいぶん汗かきになったな、と 気づいたら 即 メンテナンスしてください。症状が、「やまい」になるまえにくいとめることができます。

 

盗汗(とうかん):睡眠中の発汗。目が覚めると止まります。顔が赤くてのぼせる方に多いです。体の中に当然あるべき温かさが少ないことによる汗です。シーツがびしょびしょになるくらい、かく場合もあります。

 

全てはバランス

不足とはいっても、日常生活がなんとかおくれる程度であれば、「絶対的不足」ではなくて、「偏り」による不足が多いのです。

上記の症状に 思い当ったり、おかしい?・・・・となんとなく感じていたりしたら、早目の治療をお勧めします。早期ほど、少ない治療回数で改善が見込めます。

とも治療室は「ここちよい身体のお手入れ」で、快適な毎日を送るお手伝いをしています。

治療とは──いのちを ととのえる こと

「治療」という言葉を、薬や手術のことだと思っていませんか?

現代では、そう感じている方も少なくないかもしれません。
けれど 本来、「治療」とはもっと広く、深く、
いのちの全体に向き合う営みを指す言葉のようにおもうのです。

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■ 「治療」という言葉の語源

「治療(ちりょう)」という漢字には、こんな意味があります。

治(ち) … 乱れをおさめ、整えること
 例:治水・自治・政治など。秩序を取り戻す、整えるという意味です。

療(りょう) … 手をかけて癒すこと
 いたわり、寄り添い、からだと心に働きかけること。

つまり「治療」とは、
乱れた状態を整え、丁寧に「手当て」し、癒されていくためのお手伝い

「症状をとること」だけでは終わらない。
乱れをおさめ、整えることで おのずと、
人のいのちが 本来の輝きへ戻っていく……

そんな自然の営みなのだと感じるのです。

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■ 鍼灸治療は「本来の治療」のかたち

とも治療室では、
この「治療」の原点に立ち返り、
鍼灸や東洋医学の知恵を通じて、いのちを調える場をそっとたいせつにしています。

・部分ではなく、ひとそのもの、全体
 人生やご自身の物語などの背景の流れまでも みていくこと
ひとりひとりのタイミングとリズムを尊重すること
・ご自身本来の自然治癒力に ただ、寄り添うこと

それが、私が大切にしている「治療」のあり方のひとつです。

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■ いのちを調え、祈るように「手をあてる」

「治療」という言葉には、
深い歴史と、人間へのまなざし、いのちへの祈りが宿っていると感じます。

とも治療室では、
その本来の意味を忘れずに、
出会う場を、たいせつにしています。

「湿」対策。 心身をデトックス&リセットする方法。

心身をデトックス&リセットする方法。

スワイショウは、体の循環をうながし、体の中の余計な「湿」(しつ)を「さば」きます。頭スッキリ、肩、背中、腰まで 軽やかに。
ぜひ試してみてください
気持ち良い範囲で。最初は簡単な前後で。慣れてきたらお好みで、様々なアレンジをどうぞ。
「ぜんぜん物足りない」くらいからはじめ、様子を見て負荷を増やしていくと安全です。

 

《前後のスワイショウ》

★中国語で「 甩手 」です。検索すると色々と動画が出てきます。見ればわかる簡単な動作、ぜひおためしを。

【準備姿勢】
立った姿勢、足は肩幅ぐらいに広げて立つ。
つま先は正面を向ける。

【基本動作】

  1. 手を前後に振る。
  2. 前に上がった時は、胸の高さぐらい。
  3. 後ろは、前に持ち上げられた腕が重力の反動で落ちる感じにする。無理に後ろに振らなくてよい。
  4. 力はなるべく抜く
  5. スピードは気持ちよく。

白か黒かじゃなくて、グレーでもいいこともある

第1話|白か黒かじゃなくて、グレーでもいい日もある


はじめに:白黒つけたくなるこころ

こんにちは。
とも治療室の河合リコです。

今日の養生のテーマは、
「グレーでも大丈夫」ということ。

私たちはつい、
「治った」「治ってない」
「できた」「できなかった」
そんなふうに、はっきり白黒つけたくなります。

でも、からだの営みはグラデーションです。


日々のゆらぎを、こたえあわせにしない

よくなっているようでまた少し戻ったり、
前より楽になったのに今日は重だるかったり。

それは「悪くなった」わけではなく、
からだが今日の調子を教えてくれているだけなんです。

とくに、困った症状があって、それにとりくんで、
からだを整えてゆくプロセスでは、
様々な色合いのグレーゾーンが続いていくのが自然です。


グレーのなかに、希望の粒

でもね、
グレーのなかにこそ、きらりと光る、希望の粒がこっそり混ざっているんです。

たとえば、
・昨日より朝の目覚めが軽かった
・今日は湯船でふう~っと深いため息が出た
・背中の張りが、なんとなくやわらいでる気がした

それだけでも、じゅうぶん。
それは確かに、からだが変わりはじめているサインです。


ほめてあげる、気づけた自分を

そして何より大切なのは、
そんな小さなサインを見つけたとき、
ちゃんとこう言ってあげてください。

「わたし、よく気づけたね」
「わたし、ちゃんと整おうとしてるね」

その言葉が、
こころをほぐし、からだの奥にまで届いていきます。


ぜんぶ白くならなくても、いい

だから今日は、
「白黒つかなくても自然…今、ありのままの私でいいんだよ」
って、そっと自分に言ってみてくださいね。

真っ白じゃなくても大丈夫。
まだら模様でも、
まいにち自分をととのえるあなたは、とても美しいのです。


 どんな模様の日も、あなたはよくやっています。
 気づいてあげる、それだけで、充分。

 今日もあなたを、心から応援しています。

 河合リコ

台所のこんにゃくで、ほっとひと息〜こんにゃく灸

今日は、一般家庭でも手に入りやすい「こんにゃく」を使って、
体をじんわりあたためる
やさしいお手当てをご紹介します。

特別な道具は、いりません。
けれど、ふしぎとからだがゆるむ、そんな方法です。


 こんにゃく灸って、なに?

「こんにゃく灸(こんにゃく湿布)」とは、
ゆでたこんにゃくをタオルに包んで、
お腹や腰などにあてる温熱療法です。

もともとは、
東洋医学や自然療法の知恵として伝わってきたもの。

体の中にこもった冷えや滞りを、
じんわりと「ぬくもり」でゆるめていきます。


台所でつくれる、やさしい灸

用意するのは、スーパーで売っている板こんにゃくだけ。

お鍋で10〜15分ほどゆでて、
ふんわりタオルに包めば、もう完成です。

肌に直接あてず、
タオルごしに、じんわりと。

お腹・腰・背中など、
「さわって冷たいな」と感じるところに、そっと置いてみてください。


 どんなときに?

  • お腹が冷えているとき

  • 生理痛・更年期の不調がつらいとき

  • なんだか疲れが取れない日

  • 夜、ぐっすり眠りたいとき

  • 内臓特に胃腸の調子がいまひとつなとき

「こころまで、ほぐれてくる」
そんな実感が得られる方も、少なくありません。


◆ やさしく使うためのコツ

熱すぎないように、タオルでしっかり包む
20〜30分が目安(途中で温度をチェック)
お子さんや高齢の方には、必ず大人が確認を
・使用後のこんにゃくは、食べずに処分を

そして何より、
「きもちいいな」と思える自分の感覚を、大切にしてあげてください。


◆ さいごに

手間もお金も、ほとんどかからない。
それでも、とても豊かなお手当てです。

からだに手をあてて、
じんわりとした温もりを感じる時間は、
いつしか「こころ」にも、やさしくしみわたっていきます。

もしご自宅で試されたら、
感想などぜひお聞かせくださいね

みずみずしい茅の香り…夏越の大祓(なごしのおおはらえ)と、古歌

夏は食中毒や感染、「ストレスがたまってイライラ」など、危険がいっぱい。そんな季節だからこそ、日本にはこんな風習が残っています。

6月末日に夏越の大祓(なごしのおおはらえ)が 各地で そっと催されます。名越、六月祓(みなづきのはらえ)とも。ご近所や旅行先で探してみてください。

できたての茅(かや)の輪は、みずみずしくとても良い香り。茅の輪くぐりしながら、ことばをとなえる 風習があります。それぞれの神社ごとに唱え言葉があるようです。くぐるときには、ぜひ。

以下は神社本庁しょうかいのことば。

★半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るため、茅の輪ちのわを三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱える(神社本庁より