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ぐっすり眠れて【目覚めをよくする&安眠のツボ】
夜、なかなか寝つけない。
ぐっすり眠った気がしない。
朝、疲れが残っている──
そんなお声を、治療室でよく伺います。
眠りは、ただの「休息」ではなく、
心身の回復と再生のための、大切な養生時間。
東洋医学では、
「夜眠れない」は単なる不調ではなく、
気血の巡りや、五臓六腑のバランスの崩れととらえます。
今日は、そのバランスをそっと整えて
あーよく寝たなあ!と起きられるような、
【寝る前におすすめの“安眠のツボ”】をご紹介します。
◯太衝(たいしょう)
足の甲、親指と人差し指の骨のあいだを
足首のほうへなぞっていくと、
指が止まる、少しへこんだところがあります。
ここが「太衝」。
肝の経絡に属するツボで、
気が高ぶって眠れないときに特におすすめです。
▶︎ 指で3秒ゆっくり押して、3秒ゆるめる。
▶︎ これを5回ほど繰り返してみてください。
心が少しずつ静まり、
呼吸が深まっていくのを感じるでしょう。
◯内関(ないかん)
手のひらを上に向けて、
手首のシワの中央から、指三本分ひじ側にいったところ。
2本のすじのあいだにあるのが「内関」です。
このツボは、
不安や緊張からくる眠りにくさに効果的。
また、乗り物酔いにも用いられる、万能のツボです。
▶︎ 息を吐きながら、やさしく5秒押す。
▶︎ 息を吸いながら、力をゆるめる。
左右両方に行ってみましょう。
心がほっとゆるみ、胸まわりが楽になります。
◯失眠(しつみん)
かかとの中央にある、
その名も「失眠(眠りを失う)」というツボ。
このツボに温かさを感じるくらいまで、
ドライヤーで軽く温めるのもおすすめです。
お灸をされる方には、ここもよく使われます。
▶︎ 指で押すだけでもOK。
▶︎ 強めに押して、1〜2分ほど刺激しましょう。
“地に足がつくような感覚”が出てきたら、
その日の疲れが静かに地へとおさまっていきます。
◆ツボ押しは、道具もお金もいらない「セルフケアの知恵」
「今夜は眠れそう」と思えるだけでも、心は安心します。
とも治療室では、眠れない原因を「心・からだ・生活」まるごとから一緒に見つめ、お体を拝見し、個別に あなたに合ったベストなツボをおつたえしています。
眠りの質を整えることは、
心地よく生きるためのベースのひとつ。
今夜もどうぞ、やさしい眠りに包まれますように。