目次
<とも治療室の芳香蒸留水に出会ってくださった方へ>
皆様によりよく使っていただけるように、と、ワークショップでお話することも含めて、かなり“突っ込んだ内容”をシェアします。
精油を目的とせず、純粋な芳香蒸留水をつくるには、あまりに手間と費用がかかるため、市販は現実的ではありません。よって、エビデンスの研究はなされておらず、その作用は、まだまだ探求されていません。
ここで お話したことは、あくまで河合個人の(臨床)体験からくる“感想”であること ご了承の上お読みくださいませ。
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芳香蒸留水とは
芳香蒸留水とは、芳香植物から蒸留法で抽出した液体のうち、水及び水に均等に分散する物質によってできる水のことです。
芳香蒸留水の特徴
親水性の性質をもつものが飽和状態で存在しているため、親油性・親水性を併せ持つ物質を含有していることが特徴。どれも、大変優秀な化粧水となります。
ただし、ミントやカンファ―など スーッとするものは顔の化粧水には向きません、ボディケアに使うのが素晴らしいです。
別名
ハーブウォーター、アロマウォーター、フローラルウォーター、フラワーウォーター、ハイドロゾル、ハイドレイト、ハイドロラット、イドロラともよばれます。
純粋な芳香蒸留水は、まれ。
市販の芳香蒸留水は無記載で微量添加物が入っていることが少なくありません。
とあるメーカーの担当者が「日本では流通上 添加物を入れざるを得ないし、機械も薬剤で消毒洗浄せざるをえない」と話してくれました。
芳香蒸留水は「精油を抽出する際の副産物」といわれがちで 実際そのように製品化されているのが現状。
さらには 芳香蒸留水そのものを目的とした蒸留は あまりにもコストがかかるため現実的ではないでしょう。精油のほうが圧倒的に高く売れるからです。
というわけで、本当に純粋な芳香蒸留水に出会えることはまれと感じています(河合の個人的感想)。
なお、香料等余分なものを混ぜたもの、精製水に精油を加えた液体は 芳香蒸留水ではありません。
繊細でナチュラルな純粋さ
純粋な芳香蒸留水は 自然そのもの。繊細 かつ パワフル。その美しい性質に留意しながら 丁寧に蒸留する――植物が「気」となりいのち本来の「水」に戻っていく工程を経て、純粋な芳香蒸留水は一滴一滴、生まれ出ます。古代の人類が各地で行ってきたことです。
生の植物とは違う、精油とも違う
純粋な芳香蒸留水は 生の植物とは違う、精油とも違う、あわく、ほのかで やわらかな香り。
そのつかいごこちは 他と比べようはありません。植物の存在そのまま を ご体験いただけたら、本当にうれしく思います。
きもちにカラダに場に自由に使えます
芳香蒸留水はホリスティックな自然療法として、アロマテラピーよりその歴史は古く、紀元前から使われていました。
古代の自然療法家たちは「精油は植物の力、芳香蒸留水は植物の魂」と伝えてきました。実際、気持ちにも、身体にも、それ以上にも… 微妙な働きがあるように河合は感じています。
芳香蒸留水は、ハーブティより繊細で、精油よりおだやかで気軽に使え 簡単な植物療法。直観に従って 自由にお使いください。純粋な蒸留水はほとんど「水」。とも治療室の蒸留水において、副作用のようなものはこれまで報告されていません。
自分にミストする(=スプレーでシュッとする)
化粧水やボディミスト、自分だけの香水として、「自分にミストする、塗る」は、もちろんのこと…
気分を変えたい時、集中したい時、逆に手放したい時、ここ一番という時、自分のコンディションを整えたい時、最大限の力を発揮したい時…ミストで 自分にまとう(少し上空から)。
疲れたところ、気になるところ、つらいところにミスト
し、なじませる。首筋や肩、腰など。肌に直接ミストして手でそっとおさえて吸収させてみてください。
不思議なことに、服の上からミストして「ととのう」感を感じる人も少なくありません。1度で感じなくても、気の向くまま何度もしばらく続けることで、プロセスがすすみ 感じやすくなるようです。
場・空間にミストする。
場や空間、部屋などをととのえたい時に、部屋の四隅や、広ければ8方向、ぐるりとミストします。空調の吹き出し口にミストしておくのもよいでしょう。
ぱっと空気が変わるのを感じる、かもしれませんし、わからないかもしれません。香りそのものは淡く、サーっと消えていき 邪魔になることはありません。
空気のよどみが気になるところ、人疲れをする場等だと、普段が疲れやすいところに使うと、「以前ほど疲れない」「楽にその場にいられた」「仕事がうまくいった」などの違いがわかりやすいようです。
希釈について
水の性質を利用した希釈もできます。
「自分がその花の存在を感じる」かぎりにおいて、どれだけでも。
薄める水は、エネルギー転写されていない なるべくよいもの、じぶんがここちよいものを 選びましょう。
手に入りやすいのは未開封ミネラルウォーターです。薄めたら早く使い切ります
直観と自分の五感で自由になさってみてください。
芳香蒸留水、使い方の基本
敏感肌の方はパッチテストから
※アレルギーのある人 敏感肌の人は 皮膚につける前に、パッチテストを行いましょう。
腕内側に少量塗布し、30分以上(できれば24~48時間)観察 安全確認してからお使い下さい。
ご自分にあわせて、五感で確かめながら
※使用感は個人差があり、体調や気候の影響もあります。ご自分にあわせて、五感で確かめながらお使いください。
眠くなると困る時は控えます
睡眠不足時に使用すると、リラックスして眠くなることがあります。「睡眠不足時に運転中はNG」
植物療法は「身体の要求」をはっきりとさせます。蒸留水でリラックスすると無理に頑張らなくなり、結果のんびり休みたくなることがあります。できる範囲で、身体の声を聴いてあげてください。休みたい、と身体が要求するときは、いったん休憩しましょう。
とり扱い方を丁寧にする
芳香蒸留水は、自然の恵み、植物のいのちを水にうつしたようなもの。見た目は水だけど、植物そのものの命… かもしれないと頭の片隅に置いて扱えば、それだけのメリットが起きます。
例えば、生の花束を 日の当たるところや 熱風の吹き出し口には、置きにくいですよね。芳香蒸留水も、日陰、なるべく涼しいところにおいてあげてください。
生鮮食料品(例えばおさかな)だと思えば、しまい込んで忘れてしまいはしないでしょう。
なるべく毎日、もったいながらず、どんどん使ってくださいね。自分が使うことにより、植物のいのちと交流している、と想像してみてください。きっとお役に立ってくれます。
さらには、ご不要になったら、モノとして下水に捨てるのではなく、大地(地面)に流して下さるとうれしいです。
タイムリーにとんでもなく有用
丁寧に作られた芳香蒸留水は、フラワーエッセンス・フラワーレメディと似る性質を帯びているように感じます。
ある人にとって なぜかわからないけれど タイムリーにとんでもなく有用なケースがあります。
この人に役立ちそう、と ぴんときたら、おすそ分けをどうぞ。ワンプッシュ、味わわせてあげてください。
一般的な使用例
- スキンケア 化粧水として。スプレー、コットンパック
- ヘアケア リンス ヘアスプレー 頭皮ケア 蒸留水湯シャン
- 芳香浴 お風呂に 手浴に。
- 感染症予防ケアの補助・・自然の「抗菌・抗ウィルス・抗真菌作用」があるといわれています。ハンドローション、スプレー
- ボディケア・・汗ばむ季節のボディミスト。わきの下 足指蒸れに。スポーツ時に 様々な症状に
- のぼせケア 頭部にスプレー ほてっている肌にスプレー
- 温湿布・冷湿布・コットンパック 様々な症状に
- 育児・介護・・お肌の清拭、沐浴、褥瘡(床ずれ)のケアの湿布などに。
- ガーデニング・・虫よけ。人間にも、植物にも。
- ペットケア 肉球、被毛ケアに 虫ケアに
- 海外では、水、飲み物、料理の調味・香りづけにも 治療にも使われています
- リフレッシュに 部屋、玄関、下駄箱、風呂場 車内など。お掃除の仕上げに
- リラックス 寝るとき、気分をかえたいとき、空気の入れ替え時に
アトマイザーやスプレーが使いやすい
自分がまとう。場や空間にまく。水を気体に戻す=ミストで使うのがおすすめです。
注意点
◆目に入らないようにご注意ください。
★早い目に使い切ってください。
蒸留の仕組み
家庭用蒸留器具も、市販されています。
以下を見ると仕組みが分かります。
一番上に「氷」。湯気を冷やす凹型、したたりを受ける三角フラスコ。その下に植物とお湯、これをろうそくで熱します。以下はハリオのもの。
家庭用蒸留器
4時間ほど蝋燭をつけっぱなしでできあがり。
ハーブティとの違い
ハーブティーは、ハーブに熱湯を注いで作ります。
芳香蒸留水は蒸気で成分をゆっくりゆっくり取り出します。水溶性成分分子が細かく、吸収が良いため、肌にすっとなじみます。
精油より 安全でかんたん
アロマ初心者でも安心。基本的に 芳香蒸留水は、精油より濃度が低く水溶性で禁忌がほとんどありません。赤ちゃんからお年寄りまで使えます。
精油は必ず希釈しなければいけませんが、芳香蒸留水は薄めずそのまま使用できます。
逆に、好みや用途に合わせ、水で簡単にうすめることもできます。
キッチンで自作!芳香蒸留水の簡単な作り方
家庭用蒸留器を買わなくても、工夫して芳香蒸留水を作ることができます。
<作り方>
- 鍋に精製水(薬局で買える)を入れて、蒸し板をしきます。
- その上に ハーブなどを置き、まんなかにビーカーなどを置きます。
- 鍋のふたをさかさまにし、くぼんだところに氷を載せて、なべにのせ、火をつけます
- ふたの湯気が冷えてしたたりおち、真ん中のビーカーなどに たまる仕組みです。
江戸時代の文献にも登場 『都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)』
江戸時代後期に書かれた『都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)』に、ノイバラの花から作る化粧水がのっています。
蘭引(らんびき)と呼ばれる蒸留器に、水と花びらを入れて火にかけ、蒸します。蒸された花の成分を含んだ蒸気が、蒸留器の中で冷やされ、水分として溜まったものが蒸留水。効能は、「化粧してのち、はけにて少しばかり顔にぬれば、光沢をいだし、香をよくし、きめを細かにし、顔の腫物をいやす」と記載あります。
とも治療室の、新月蒸留会
養生指導の一環で、蒸留会を開催しています。
「新月蒸留会」をクリック。https://tomohari.com/
よくある質問 Q&A
「どれくらい長持ちしますか?」
「複数の蒸留水を同時に使ってよいですか」
「買いたいです」
もっと欲しい人へ…
2種類のリクエスト方法があります。詳細は、個別にお知らせします、kawai@tomohari.com へ直接メールくださるか、
公式サイト問い合わせフォームにて ご連絡ください。