冷たい空気に、ふと肩をすくめる朝。
季節は静かに「小雪(しょうせつ)」へ――冬の入口です。
寒さと乾燥が進み、風邪をひきやすいこの時期。
からだをあたため、心を静め、気(エネルギー)を減らさないことが大切です。
少しだけ、呼吸を深くして。季節の移ろいを感じてみましょう。
気を減らさないために、静けさと落ち着きを
東洋医学では、生命を動かす力の源を「気(き)」と呼びます。
気が満ちていると、体も心もゆるやかにめぐり、自然と調和します。
寒さが深まる今は、外へ出すよりも内にたくわえる季節。焦らず、静けさを味方にして過ごしましょう。
心を落ち着け、感情をゆるやかに保つことが、気を減らさない第一歩です。
無理に元気を出そうとせず、静かな時間に身をゆだねること。
湯気のたつお茶をゆっくり飲むだけでも、内側の力が少しずつ戻ってきます。
お布団のぬくもりを味方に。
深く眠ることで、気は静かに満ちていきます。
眠れることは、いのちのちからそのものです。
ゆっくりで大丈夫。あなたのペースで、季節と調和していきましょう。
冬の風邪を防ぐために
冬は体温を保ちにくく、乾燥で粘膜も弱まりやすい季節です。
風邪を防ぐには、体の奥から温める力を養い、内側の潤いを守ることが肝心です。
- 冷たい飲食は控え、温かい汁物やお茶を中心に
- 根菜や豆類など、滋養のある食材をしっかりと
- 首・手首・足首を冷やさず、重ね着で守る
- 軽いストレッチや散歩で血流をやさしく動かす
- お風呂で芯まで温まり、一日の緊張をほどく
「あたためる」と「やわらげる」を、ひとつの習慣に。
小雪の頃におすすめの食材と冬支度
自然界のエネルギーが静かに地中に戻るこの時期。
食卓にも、体を温めながら滋養を与える食材を取り入れましょう。
栗、くるみ、海老、長いも、棗(なつめ)などは、
気と血を養い、冷えから守ってくれる代表的な食材です。
甘みや香ばしさをゆっくり味わう時間が、心の安らぎにもつながります。
冬の光を閉じこめたような柑橘の香りも、この季節の贈りもの。
ふっと香りを吸いこむだけで、沈みがちな心がやさしくほぐれていきます。
旬の香りを感じることも、立派な養生です。
冬の静けさは、からだを休め、心を整えるための時間。
からだとこころは、いつも響きあっています。
とも治療室では、その響きを整えるように、やさしく触れていきます。
東洋医学・花療法・アロマテラピーを組み合わせ、
冬をしなやかに過ごすためのホリスティックなケアを行っています。
今日もどうぞ、ぬくもりを味方に。









