冬至 一陽来復(いちようらいふく)の日
冬至は、陰が極まり再び陽にかえる、大切な節目です。一年のうちで昼が最も短く、夜が最も長い日。古くから「一陽来復」といい、運気のめぐりが再び上昇していく始まりの日とされてきました。
『暦便覧』には「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」とあります。太陽が最も南に下がり、日照が最も短くなることを意味しています。
冬至といえば柚子湯
せっかく入るなら、今年は「一陽来復」と唱えながら湯に浸かってみてください。
陰陽の理からいえば、陰が極まれば陽に転ずるもの。
柚子湯にゆったりと身をあずけながら、「これからまた上向いていく」という気持ちで、静かに一年を締めくくるのもよいでしょう。
ちなみに陰陽には、善悪や良し悪しの区別はありません。どちらも自然の流れの中で、かけがえのない大切なものです。
冬至に食べるもの
かぼちゃや小豆がよく知られていますが、江戸から昭和初期にかけては「と」のつく食べ物――豆腐(トウフ)、唐辛子(トウガラシ)などをいただく風習もありました。
音には力があります。おと・ことば・からだは響きあいます。
今年の冬至には、ぴんときた「と」の食べものを、あたたかく味わってみてください。

